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半導体テストシステムの分野において、世界トップクラスのシェアを誇る株式会社アドバンテスト(以下、アドバンテスト)。同社は環境保全や環境負荷の低減に取り組むなかで、グローバル拠点の情報を一元管理するための基盤として「EcoAssist-Enterprise-Light」を導入しました。ESGのさらなる推進と、より迅速・正確な情報開示の実現をめざしています。

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全社的な環境データベースを構築したい

 「先端技術を先端で支える」という理念のもと、スマートフォンや家電製品のコア部品である半導体の動作をチェックする試験装置を提供しているのがアドバンテストです。その技術力は世界的に高い評価を受けており、市場シェアは世界トップクラス。売上高に占める海外売上比率は約9割に上っています。

 同社は「ESG推進によるサステナビリティ」を掲げ、環境に配慮したグリーン製品の開発やエネルギーの効率的な利用、気候変動対策・資源循環など、さまざまな環境保全活動に積極的に取り組んでいます。群馬R&Dセンタの敷地内に広がる総面積 約17,000m2のビオトープはその一例です。森林、池、草原、小川などで構成された豊かな自然環境の中に、国準絶滅危惧種を含む100種類以上の多様な動植物が生息しており、民間企業では最大級のものとなっています。

 環境経営に力を入れるアドバンテストが、環境マネジメントのさらなる強化のために導入したのが、日立の「EcoAssist-Enterprise-Light」です。

 「当社はサプライチェーンも含めた企業活動全体で、CO2などの環境負荷を低減し、持続可能な社会を実現するための活動に取り組んでいます。そのためにはグローバル拠点も含めた全社的な環境データベースを構築し、サステナビリティ目標に対するKPI(*1)の計測や、環境会計、CSRとESGを兼ねた統合報告書での情報公開などを迅速・正確に行っていく必要があります。これまでも化石燃料や水、廃棄物といった各拠点の環境情報をExcel®シートで管理するシステムはありました。しかしESGへの注目が高まるなか、新たに加わったCDP(*2)やSBT(*3)といった環境イニシアティブへの回答も含め、集計作業が年々複雑化し、担当者の業務負荷が限界に近づいていたのです。そこで新旧合わせた膨大な環境関連情報を統合的に管理し、目的別に自動集計できるEcoAssist-Enterprise-Lightを選択しました」と、CSR・環境推進室 浅見 俊子氏は語ります。

*1 Key Performance Indicator
*2 Carbon Disclosure Project
*3 Science Based Targets

求める要件をすべて満たしていたEcoAssist

画像1: 株式会社アドバンテスト(EcoAssist導入事例)
全社的な環境データベースを刷新しさらなる企業価値の向上をめざす

株式会社アドバンテスト
(上段左から)冨田 雅之 氏 棚澤 弘美 氏 栗原 高夫 氏
(下段左から)須賀 敏明 氏 浅見 俊子 氏 藤井 康雄 氏

 システムの選定を担当したCSR・環境推進室 藤井 康雄氏は、「当初、私たちが求める機能を備えたシステムが見当たらなかったため、やむを得ず自社開発しようと考えていました。しかしそのタイミングで日立さんからEcoAssistの説明を聞く機会があり、非常に驚きました。私たちの構想と完全に合致していたからです」と振り返ります。

 続けて、「具体的に言いますと、一般的なシステムはDBからデータを取り出す場合、システムが用意するExcelシートやCSVファイルをダウンロードしますが、ファイル管理が煩雑なうえ、Excelシートを自由に設計できません。しかしEcoAssistはユーザー側のExcelがDBと通信してデータを読み出すため、ファイル管理の必要がないばかりか、関数やマクロも含め自社で使いやすく設計したExcel上に、そのままデータを持ってくることができます。機能拡張性に優れていることに加え、拠点・項目・時間の3軸からなるデータ構造も、さまざまな値の経年変化を可視化したい環境業務には最適だと思いました。EcoAssistは各拠点からの柔軟なデータ収集と登録、DBから取り出したデータの自由な統計処理と出力といった、私たちがやりたかった要件をすべて満たしていたのです」と満足げに語ります。

 EcoAssist-Enterprise-Lightの導入決定後、日立はアドバンテストとともに、同社の業務要件に合わせたExcelシートの設計と機能のカスタマイズに着手しました。

 「当社は国内外に14の主要拠点がありますが、国やエリアごとに収集するデータが大きく異なります。そこで、データ収集する項目の要否やCO2の排出係数などを拠点ごとにアクティブに切り替える機能を実装しました。また廃棄物データも、拠点・時間・項目(紙くず/プラごみ/廃油等)の3軸に加えて、一般・棄却・産廃・リサイクル・埋め立て焼却といった廃棄処理方法という第4の軸があります。従来はこれらを別々の帳票で管理しており、集計作業が複雑でした。しかし、帳票設計が自由なEcoAssistでは、月単位のブロックを並べることで1つの帳票にまとめることができ、各拠点の担当者からも“入力が非常にわかりやすくなった”と好評です」と、CSR・環境推進室の須賀 敏明氏は話します。

企業価値のさらなる向上をめざして

 2020年9月から本格稼働したEcoAssist-Enterprise-Lightにより、CSR・環境推進室は業務効率の向上と担当者の負担軽減、情報開示のスピードアップを期待しています。

 浅見氏は「まずはScope1、2の自動化算定からスタートし、徐々にScope3へも適用範囲を広げ、各種レポートや統計データの自動生成、KPIの目標管理などを行っていく予定です。環境経営の基準となる全社的かつ正確なデータ基盤が構築されたことで、さまざまなサステナビリティ評価のランクアップをめざした活動にも弾みがつきます」と今後の展望を熱く語ります。

 これからも日立は、EcoAssistでお客さまの企業価値の向上をめざしたESGの取り組みに協力していきます。

画像: 提供:株式会社アドバンテスト

提供:株式会社アドバンテスト

お客さまプロフィール

画像2: 株式会社アドバンテスト(EcoAssist導入事例)
全社的な環境データベースを刷新しさらなる企業価値の向上をめざす

[本社所在地] 東京都千代田区丸の内1丁目6番2号 新丸の内センタービルディング
[設立] 1954年12月
[資本金] 32,363百万円(2020年3月31日現在)
[事業内容] 半導体・部品テストシステム事業、メカトロニクス関連事業、サービス他

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(株)日立製作所 制御プラットフォーム統括本部

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