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不動産業界のESG配慮を測る指標「GRESB(*1)」が注目を集めるなか、大和ハウス・アセットマネジメント株式会社(以下、大和ハウス・アセットマネジメント)は、運用物件の環境情報一元管理に向け、「EcoAssist-Enterprise-Light」を導入。GRESB報告の効率化と迅速化で、さらなる企業価値向上をめざしています。

*1 Global Real Estate Sustainability Benchmark

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GRESBが企業価値を左右する指標に

画像1: 大和ハウス・アセットマネジメント株式会社(EcoAssist導入事例)
不動産投資信託のESG評価指標「GRESB」に対応した環境情報一元化システムを構築

大和ハウス・アセットマネジメント株式会社
加藤 康敬 氏

 大和ハウス・アセットマネジメントは、2004年9月に設立されたJ-REIT(不動産投資信託)の資産運用会社です。J-REITとは、投資家から集めた資金でマンションや商業施設などの不動産を購入し、そこから得られる賃料収入などから分配金を投資家に分配する仕組み(REIT(*2))の頭にJAPANの「J」をつけたものです。

 同社は、大和ハウスリート投資法人より委託を受けて、大和ハウスグループが全国に開発した不動産などへの投資・運用を行い、中長期にわたる安定的な収益と運用資産の着実な拡大を図ることをミッションとしています。また近年は、グローバルな投資市場での存在感を高めるため、GRESBへの対応にも注力しています。

 「ESG投資が世界的な広がりを見せるなか、J-REITでもESGの観点を取り入れた投資への関心が高まっています。その指標となるのが、J-REIT各社が取り組むGRESBです。GRESBは責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金グループを中心に2009年に創設された組織および指標で、その指標を用いる投資家は世界で100機関以上、運用資産額は約2,420兆円にのぼります。日本でもJ-REITの上場企業44社が参加(2019年度)し、東京証券取引所もGRESBの評価を反映した「日経ESG-REIT指数」を新設するなど、GRESBが企業価値を左右するほどの指標となっているのです」と、財務企画部 企画グループ グループ長 加藤 康敬氏は説明します。

*2 Real Estate Investment Trust

EcoAssistの導入容易性を高く評価

 大和ハウス・アセットマネジメントには、GRESBの評価を上げるため、解決しなければならない課題がありました。

 加藤氏は「投資法人の保有物件のうち約半数が、大手ECサイトやコンビニエンスストアなどの物流施設となっており、その約9割がテナントの要望に合わせたBTS(*3)型(原則1棟貸しのオーダーメード型施設)です。電気、水道、ガスなどは、テナントとエネルギー会社の直接契約となるため、われわれオーナー側がエネルギー消費量を可視化できず、GRESBに必要な情報提供が難しいのが悩みの種でした。そこでテナントと話し合い、効果的な省エネ施策を展開するための情報開示のお願いと、建物ごとの環境性能向上をめざすグリーンリース契約の締結をともに進めてきました。その過程で、情報の集約方法と管理すべき情報量がこれまでのような手作業では困難になることが予想されたため、システム化を決断したのです」と語ります。

 そこで、GRESB報告用途を中心に、運用物件の環境情報を一元管理する仕組みとして採用されたのが、日立の「EcoAssist-Enterprise-Light」です。

 「複数社のサービスを検討しましたが、EcoAssistはこれまでと同じようにExcel®ベースで使えるため、導入のハードルが低かったこと、第三者検証用に入力データの証跡管理ができること、GRESB報告への対応が可能だったことが決め手となりました」と加藤氏は導入理由を説明します。

*3 Build To Suit

運用負担を軽減しながらGRESBの格付け向上をめざす

 ところが、導入に際して大きな障壁となったのが、コロナ禍による活動制限でした。

 「2020年6月末のGRESB報告には何とか間に合うだろうと、導入を検討しはじめたのが1月です。日立さんとの契約は3月中旬でした。翌4月には新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発動され、対面での打ち合わせもままならない状況になってしまい、“もう今年の報告には間に合わないのではないか”と諦めかけていたのです。しかし日立さんはメールやWeb会議システムを通じた打ち合わせを頻繁に開催し、それまで標準機能ではなかったGRESBに合わせたExcel帳票イメージもすぐに提案してくれました。この熱意とスピード感に助けられ、スケジュールどおりの導入を実現することができたのです。日立の担当の皆さんには、今でも本当に感謝しています」と加藤氏は振り返ります。

 これまではテナントやビル管理会社から送られてきたExcelファイルをもとに、社内のスタッフ5名が2か月の期間をかけてGRESB報告を作成していました。しかしEcoAssist-Enterprise-Lightの導入後は、入力担当者が帳票にデータを打ち込むだけで報告書データが自動作成できるようになり、業務負担と工数が大幅に削減されました。

 「これからはEcoAssistを基盤に、テナントと協働した省エネ施策の推進や、GRESBの格付け向上に向けた取り組みをさらに強化していきます。そしてせっかく作ったシステムですので、日立さんには今回の開発ノウハウを生かした機能を他のJ-REIT企業にも積極的に拡販していただき、運用負担を軽減しながらGRESBの格付け向上をめざす企業とWin-Winの関係になってもらいたいと考えています」と加藤氏は期待を込めます。

 その期待に応えるため、日立はこれからもEcoAssistのGRESB対応強化と、さらなるお客さまへの導入拡大をめざしていきます。

画像: 提供:大和ハウス・ アセットマネジメント株式会社

提供:大和ハウス・
アセットマネジメント株式会社

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画像2: 大和ハウス・アセットマネジメント株式会社(EcoAssist導入事例)
不動産投資信託のESG評価指標「GRESB」に対応した環境情報一元化システムを構築

[本社所在地] 東京都千代田区永田町二丁目4番8号 ニッセイ永田町ビル7階
[設立] 2004年9月1日
[資本金] 3億円(2020年4月1日現在)
[役職員数] 59人(2020年4月1日現在)
[事業内容] 資産運用

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