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医療業界にもデジタルトランスフォーメーション(DX)の波が押し寄せています。歯科医院向けの電子カルテシステムを提供する東和ハイシステム株式会社(以下、東和ハイシステム)は、日立のJP1テクニカルサービスを活用し、保険改定などで必要となるお客さまシステムのバージョンアップを、クラウド上のJP1/ITDM2で行える「プログラム自動配信システム」を開発。デジタル技術の活用で、お客さま満足と業務効率・営業生産性の向上を同時に実現させています。

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ソフトウェア三無主義でお客さまサポートを拡充

画像: 東和ハイシステム株式会社(JP1導入事例)JP1+クラウドで電子カルテをアップデート
歯科医院向けソフト「プログラム自動配信システム」

 岡山市に本社を構える東和ハイシステムは、歯科医院向け電子カルテシステムに特化した研究開発、営業、サポートを行う製販一体のオンリーワン企業です。

 「当社は、お客さまに安心してサポートサービスを受けていただくために『サポートなくして販売なし』『お客さまの笑顔、お客さまの満足が私たちの喜び』『顔が見え、心が触れ合う』を事業理念としています。お客さまに安心してサポートサービスを受けていただくための“ソフトウェア三無主義”を掲げ、ソフト保守、システムサポート、バージョンアップを無償で行っており、地域密着の緻密なサポートを実践しています。また、2021年からは独自のDX戦略として、主力商品である電子カルテとiPadを用いたインフォームドコンセント機能を融合させた歯科電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i(以下、Hi Dental)」に、「オンライン診療システム」を結合し、さらに日立AI音声認識技術で当社独自の世界観『 It’s Hi Dental World 』で歯科医院のDXを推進し、念願である『歯科医療に夢と未来を…』の実現をめざしています」と、取締役 髙橋 睦治氏は説明します。

JP1とAWSでプログラムを自動配信

 同社のDX戦略のひとつとして位置づけられたのが、全国の歯科医院に導入されているHi Dentalのクラウドバージョンアップです。

 「これまで保険改定を中心としたHi Dentalのバージョンアップは、当社の営業サポートが全国約3,100ユーザーの歯科医院を1軒1軒訪問して作業を実施していました。しかし近年は大きな保険改定以外にも、歯科用貴金属随時改定や医療機器の保険適応などが増加し、ここ2年間だけでも27回もの改定作業を行ってきました。今後、限られた人員では、お客さまへの迅速かつタイムリーな対応が難しい状況になってきたことから、バージョンアップをネットワークで自動的に実施するべきと考えました」と、システム事業部 部長の内田 英彦氏は語ります。

 Hi Dentalは情報セキュリティ強化の観点から、システムデータベースに暗号化/改ざん防止/監査証跡などの機能を持つ日立のHiRDBと、指静脈生体認証技術を採用しています。

 「その関係から日立の技術に対する高い信頼があり、ネットワークでバージョンアップを行う仕組みについても、まず日立製作所に相談させていただきました」と語るのは、事業企画センター長の藤代 耕二氏です。

 これに対して日立は、ネットワークでソフトウェアの配布管理が行える「JP1/IT Desktop Management 2」(以下、JP1/ITDM2)の適用が適切と判断。JP1の技術者が、お客さま要件に応じたシステム設計や構築・テスト、本番稼働後の運用アセスメントなどを行う「JP1テクニカルサービス」を活用し、導入が容易で拡張性も高いアマゾン ウェブ サービス(AWS)を基盤としたJP1/ITDM2によるプログラム自動配信システムを提案しました。

JP1のセキュリティ性も高く評価

 「提案内容は、当社が求めるすべての要件を満たしていました。まずAWS上の仮想サーバーに用意されているJP1/ITDM2を使うことで、システム導入が迅速に行え、ユーザー数の拡大にも柔軟に対応できること。また仮想サーバー経由で歯科医院のHi Dentalにインストールが正常に行えたかどうかを手元の管理画面から確認できることなどです。さらにJP1は国内運用管理ソフト市場で長年トップシェアを獲得しており、セキュリティ評価基準 ISO/IEC 15408認証も取得しているため、お客さまに高い安全性をアピールできると判断しました」と内田氏は語ります。

 プログラム自動配信システムは、まず東和ハイシステムから配布データをAWS上のJP1/ITDM2マネージャーに送り、負荷分散を行う中継サブマネージャー経由で各医院へ自動配布。ユーザーは昼休みや診療後などHi Dentalが稼働していない時間帯に、画面上に示されるアップデートアイコンをクリックしてソフトウェア更新を行い、そのジョブ実行結果を東和ハイシステム側の管理画面で監視するという仕組みになります。

 「2021年12月、複数のお客さまモニターを対象としたテスト運用は見事に成功しました。その結果を受け、すべてのユーザーを目標に2022年4月の保険改定からプログラム自動配信を開始します。一方、院内にネットワークが完備されていないお客さまもいますが、国が保険証の資格確認をオンラインで行う『オンライン資格等確認システム』の導入を促進し、当社もそのシステムベンダーとなっているため、プログラム自動配信ができる環境は着実に整備されていくものと考えています」と、内田氏は語ります。

“It's Hi Dental World”を実現

 今後すべてのユーザーがプログラム自動配信に対応した場合、営業サポート1人あたり年間10%の業務効率の向上につながると予測しており、創出した時間を新規顧客の開拓や定期訪問といったお客さまサービスに充てることで、お客さま満足度の向上、働き方改革などにもつながります。

 「お客さまに最新のシステムを迅速に提供できることが当社にとっては何よりも大きな価値です。今後は対象ユーザーを広げながら、さらなるお客さま満足度向上のために、リモートメンテナンスやクラウドバックアップなどの仕組みも提供していきたいですね」と内田氏は展望を語ります。

 執行役員 飯塚 正也氏も、「今後、歯科医院のDX化を推進し、当社独自の世界観『It's Hi Dental World』を実現する重要な鍵を握るのがJP1導入だと考えています。当社はこれからも日立製作所の協力のもと、歯科医療に夢と未来を提供してまいります」と力強く語りました。

お客さまプロフィール

東和ハイシステム株式会社

[所在地] 岡山市北区野田3丁目12-33
[設立] 1978年3月
[資本金] 343,080千円(2021年9月30日現在)
[従業員数] 143名(2021年9月30日現在)
[事業内容] 歯科電子カルテ統合システム、iPadアプリ、オンライン診療システム、経営分析の研究開発・販売・サポート ほか

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お問い合わせ先・情報提供サイト

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