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2022年1月26日(水)~28日(金)の3日間、電機・計測産業を核とするオートメーションと計測の先端技術総合展「IIFES(Innovative Industry Fair for E x E Solutions) 2022」が東京ビッグサイトで開催されました。本イベントで日立グループが『モノづくりのこたえは「際」にある』と題して紹介したのが、「プロダクト×OT×IT」をシームレスにつなげ、製造業の課題解決を支援する「トータルシームレスソリューション」です。

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 2020年以降、世界規模で拡大した新型コロナウイルス感染症は、モノづくりを取り巻く状況に大きな変化をもたらしました。そしていま、製造業は自動化や非接触などによる生産・流通の現場における従業員の安全性確保と生産性向上の両立のほか、サプライチェーンの分断と事業継続性の確保、ニーズの多様化や高度化などに伴う需要変動への対応、労働力人口の減少といった諸課題への対応を迫られています。

 さらに、デジタル技術の進化がもたらした第4次産業革命は、AI(人工知能)やIoT、ブロックチェーン、ロボット工学といった多岐にわたる領域における技術革新を加速させています。近年注目を集めるスマートファクトリー化やシェアリングエコノミーなどの新たなテクノロジーや概念は、従来の産業構造を根本から変えつつあり、現在、日本のモノづくりの現場も大きな転換期を迎えているといえるでしょう。

 このように製造業がドラスティックな変化を求められるなか、日立は現場と経営、サプライチェーン、業務・企業・業種間に横たわる、さまざまな「際」に着目。デジタルの力でこの「際」を克服することが、製造業が現在直面するさまざまな課題を解決に導くための鍵になると考え、「IIFES 2022」では各種のOTソリューションやプロダクトなどの展示を通じて、その知見とノウハウをアピールしました。

モノづくりの前に立ちはだかる「際」とは?

 現在、多くの企業がデジタルトランスフォーメンション(DX)やカーボンニュートラル、生産性や品質の向上といったテーマに沿った業務改革に取り組んでいます。その一方で、ハード、ソフト、コミュニケーションなど、業務間・部門間・企業間などにおけるさまざまなギャップのために、なかなか改善が進まず、新たな試みにも着手できない、という声も少なくありません。

 業務の改革・改善を阻害するこのギャップこそ、日立が克服をめざす「際」にほかなりません。そしてこの「際」は、現場と経営、調達からエンドユーザーなど、ビジネスにおけるさまざまな場や過程の間に存在しています。

「際」の課題を解決する日立の取り組み

 新たな事業価値創造の前に立ちはだかる、これらさまざまな「際」の課題をワンストップで解決するのが、日立の「トータルシームレスソリューション」です。

 日立は長年にわたりメーカーとしてみずからモノづくりに取り組んできたなかで、現場から経営まで、さまざまなレベルの課題に対して試行錯誤と実証を繰り返し、現場の生産改革や全体最適化への挑戦を続けてきました。こうした取り組みを通じて日立が蓄積してきたのが、「工場の生産設備・機器(プロダクト)」「制御システムであるOT」「情報システムのIT」のすべてをシームレスにつなぐ技術やノウハウです。

 こうして蓄積してきた“プロダクト×OT×IT”の力、そして、幅広い産業分野のお客さまとの協創を通じて獲得した豊富な知見や業界ノウハウといった「ドメインナレッジ」を最大限に活用。業務間・企業間のあらゆる「際」をシームレスにつなぐ日立ならではの総合力で、お客さまのDX推進と経営視点での全体最適化を支援します。

「プロダクト×OT×IT」のシームレスなソリューションで価値を創出

製造現場を変革するための3つの重要ポイント

 「トータルシームレスソリューション」では、お客さまがめざす理想的なシステムのモデルを構想し、現実世界から収集・蓄積したデータをサイバー空間で分析・シミュレーション。その結果を基に、実際の物理的な製造ラインの構築へと導いていきます。労働力不足が深刻化する製造現場の自動化や省力化を実現する手段として注目を集める「ロボティクスSI」も、そんな「トータルシームレスソリューション」の一例です。

 日立は、このロボティクスSIにおける、①サイバーとフィジカルの際をつなぐ「システム設計」、②製造ライン間の設備の際をつなぐ「システム提供」、③経営と現場の際をつなぐ「工場IoTソリューション」の3つが、今後の製造現場を変えていく重要ポイントであると考えています。

 まず「システム設計」では、お客さまのご要望を基に仮想空間上にレイアウトを配置し詳細設計案や制御アルゴリズムを作成。ライン構想の初期段階から、最適な構成、管理システムをトータルに設計します。次に「システム提供」では、ロボティクスSIがライン上の機器の連携時に発生する「際」の課題を解決。部材供給から組み立て、完成品の倉庫管理まで網羅する信頼性の高いラインを構築します。そして3つめの「工場IoTソリューション」では、日々の運用管理のほか、急な生産変更への迅速で確実な対応や生産ロスの削減、全個体管理によるトレーサビリティの確保や高精度な品質管理などを実現。経営視点で工場運用の全体最適化を支援します。

 このように、日立のロボティクスSIは単に先進のロボットをラインに設置するだけではなく、日々変動する需要や出荷状況に柔軟かつ迅速に対応できる制御機能をラインに持たせることで、効率化された製造現場の実現をサポートしていきます。

 「IIFES 2022」では、ロボティクスラインを会場ブース内に構築し、製造現場を変えていく日立の「トータルシームレスソリューション」の一例として、日立が考える製造業の近未来、「際をつなぐことによって効率化された製造業」の姿を紹介しました。

 なお、「IIFES 2022」の初日には、日立製作所の青木優和執行役副社長 インダストリー事業統括本部長が、「サステナブルな未来へつなぐものづくり」と題した基調講演に登壇。未来のモノづくりや人の役割について説明しました。

 さまざまな「際」の課題を解決し、お客さまに「つながるからこそ提供できる価値」を提案する日立の「トータルシームレスソリューション」。今後も日立は、脱炭素・循環型社会の実現をめざす「環境」、企業の事業継続性を確保する「レジリエンス」、人々に豊かで健康的な生活を提供する「安心・安全」を通じて、人々のQoL向上とサステナブルな成長を追求し続けます。

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