2022年3月1日から4日間、流通業のサプライチェーンとマーケティングを進化させる先進的な製品や技術を集めた「リテールテックJAPAN 2022」が東京ビッグサイトで開催されました。日立グループは、「リテールがつくる、人と地球の豊かな未来」というコンセプトのもと、オンラインを活用した新たな展示スタイルで出展。感染防止に配慮しながら、リテール業界の変化に寄り添うさまざまな取り組みを紹介しました。

流通を変革する多彩なソリューションをリモートを活用した新スタイルで紹介

 世界が直面する地球温暖化や資源・エネルギー問題、少子高齢化にともなう労働力不足や長時間労働といった山積する課題を前に、私たちの暮らしに密着した流通・小売業界も変革を迫られています。今年38回目を迎える流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2022」には、CO2排出を抑制する物流最適化や変化する消費者ニーズへの即応など、流通業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)関連を中心に、参加各社のソリューションが結集しました。

 日立グループでは今回、「リテールがつくる、人と地球の豊かな未来」というコンセプトを掲げ、「持続可能な未来へ」と「生き生きとした社会へ」の2つをテーマに計14のソリューションを紹介。「持続可能な未来へ」では食品廃棄ロス削減や、物流効率の最適化などによる脱炭素社会の実現に向けたソリューションを取り上げ、「生き生きとした社会へ」では生活者の満足とともに働く人の満足も追求した店舗業務の効率化や地球環境への配慮の視点も加えたサプライチェーン全体での取り組みを展示しました。

 また、今回は会期がまん延防止等重点措置の期間中ということもあり、マスク着用や消毒の徹底といった基本的な感染防止対策に加え、会場での密を避けるためのリモートを活用した新たな展示スタイルを採用。会場ブース内で接客応対する少数のコンシェルジュが来場者のニーズを確認して適切なコーナーへ誘導し、待機しているリモート説明員が、各ソリューションの説明や質疑に対応しました。

 今回はイベントで展示したものの中から4ソリューションを紹介します。

【コールドチェーン温度管理IoTサービス】温度の可視化と制御による輸送品質向上

 集配車両や倉庫に取り付ける温度センサーと通信デバイス、温度コントローラーによって、食品や医薬品の輸送時の温度管理を遠隔で実現するサービスです。温度のほか、位置情報や加速度などのIoTデータをリアルタイムで収集・可視化できます。日立が提供するIoT活用サービス「Hitachi Global Data Integration(HGDI)」に新たにラインアップされた本サービスは、株式会社ソラコムが提供するIoTプラットフォームSORACOMとの連携によって実現。今後は両社の協業をさらに加速させ、さまざまな業界の課題解決を支援するIoTサービスを拡充していく予定です。

画像1: 「リテールテックJAPAN 2022」出展レポート
デジタルの力で加速するリテールの進化

 あわせて、参考展示として、異常を検知した際に遠隔から温度を制御するデモを紹介しました。本ソリューションは事業所などからの遠隔制御により、HACCP(※1)やGDP(※2)に沿った配送品の品質維持や衛生管理に対応しながら、温度確認・設定といった管理負担からドライバーを解放し、運転中の操作などに起因する事故リスクの低減にも貢献します。

※1 Hazard Analysis Critical Control Point:国際的な食品衛生管理手法
※2 Good Distribution Practice:医薬品の適正流通基準

【配送情報シェアリングプラットフォーム】輸送効率化とCO2削減を支える情報基盤

 現在、長時間労働が常態化する配送ドライバーなどの時間外労働時間が法的に制限される「物流の2024年問題」を前に、積載率向上などによる輸送効率化へのニーズが高まっています。本ソリューションは、サプライチェーン共通のデータプラットフォームとして荷主や運送会社間の物流情報をクラウド上で連携し、企業間の垣根を越えた輸送情報共有による事務作業の省力化と輸配送管理の統合を実現。電話やFAXといった従来のアナログな輸送情報の連携をデジタル化することで、複数の車両・運送会社による共同配送などを円滑化し、輸配送の効率化・最適化とそれにともなうCO2削減に貢献します。

画像2: 「リテールテックJAPAN 2022」出展レポート
デジタルの力で加速するリテールの進化

 このサプライチェーンの輸送情報基盤は、これまでドライバーしか把握できていなかった車両の積載荷量を可視化するとともに、荷主の「運んでほしい」と運送会社の「運びたい」というニーズを各社が共通基盤上に公開し、デジタル空間上での連携を促進します。荷物の多頻度小口化などで低下した輸配送効率の改善を通じて、高齢化や求職者減少などに起因する昨今のドライバー不足、環境に配慮した物流グリーン化への対応といった課題の解決にも貢献します。

【CO-URIBA無人店舗サービス】小さなスペースを活用する新しい売り場づくり

 人手不足を補うための省人化と売り上げ伸長の両立を求められる小売業界では、無人店舗への期待が高まっています。また、多様化する消費者ニーズに即応するには、消費者の購入履歴や行動ログなど各種ビッグデータを活用したマーケティングも必要です。

画像3: 「リテールテックJAPAN 2022」出展レポート
デジタルの力で加速するリテールの進化

 「CO-URIBA(コウリバ)」は、生体認証や自動決済、購買行動ログ取得といった日立グループの技術を集めて実現した小型無人店舗。すでにグリコチャネルクリエイト株式会社のサービス「オフィスグリコ」とのコラボレーションによる実証を開始しています。本サービスでは、事前登録した生体情報とクレジット情報をひもづけることで自動精算による手ぶらでの買い物を実現。さらに、販売・在庫状況のリアルタイム把握や消費者行動の詳細な可視化が可能となり、販売計画の最適化や商品開発などに役立てることができます。今回は日立グループブースの一角でデモを行い、小さな空間を有効活用できる新しい買い物体験が来場者の注目を集めました。

【EcoAssist-LCAサービス】国際基準に沿った温室効果ガス算定を支援

 温室効果ガス排出量算定の国際基準であるGHG(※3)プロトコルでは、企業自身による直接的な排出量「Scope1」、他社からのエネルギー調達とその使用にともなう間接的な排出量「Scope2」、そして上記以外のバリューチェーン全体における間接的な排出量「Scope3」の算定が求められています。なかでも、製品・サービスの購入に関する「上流」と、販売に関する「下流」における計15カテゴリーに分類されたScope3の内容は複雑で、手作業によって算出しているケースが多く、今後の継続的改善に課題があります。

 「EcoAssist-LCAサービス」は、Scope3の「上流」における取引先での原料製造やその調達に関わる温室効果ガス排出量を見える化。さらに、仕入れ情報や店舗エネルギー使用量情報など各種データと連携することでScope1~3の算定も簡易化します。これにより、LCA(※4)に基づく迅速な評価も可能となり、バリューチェーンにおける排出量削減をサポートします。

※3 GreenHouse Gas:温室効果ガス
※4 Life Cycle Assessment

デジタルの力で環境や社会の課題に寄り添い、お客さまとともにリテールの未来へ

 今回、日立グループは感染防止の観点から新たな展示スタイルを採用しましたが、来場された方々の意欲は旺盛で、ブース内に設置したモニター越しにリモート説明員と熱心に対話する姿が多く見られました。現場人員の低減や展示ブースの省スペース化も図れる今回の展示スタイルはコロナ収束後も「展示の新たなスタンダード」のひとつとなりうる、という手応えを得ることができました。

 持続可能な未来と活力ある社会を実現していくためには、環境・社会問題に敏感な生活者のニーズに適切かつ速やかに応えていくことが重要です。これからも日立はデジタルの力をさらに積極的に活用し、日々変化する社会のニーズを的確にとらえ、人々の意識や価値観に寄り添いながら、流通・小売業界に関わる皆さまと一緒に、リテールの新しい未来の実現に貢献していきます。

画像: デジタルの力で環境や社会の課題に寄り添い、お客さまとともにリテールの未来へ

他社登録商標
本記事に記載の会社名、商品名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先・情報提供サイト

株式会社 日立製作所 製造業・流通業向けソリューション

お問い合わせは、こちらから

リテールテックJAPAN 2022/日立グループ

リテールテックJAPAN 2022/日立グループのWebサイトへ

This article is a sponsored article by
''.